連携事業

【ECU後援イベント】 復興再生事業『相双~苦難を越え〝環境・生活〟への創造』
― 虹をつなぐ 友・有・悠 ―  平成25年4月21日(日)


   開催日時:平成25年4月21日(日)10:00〜16:00
   場  所:福島県南相馬市 道の駅南相馬

  上記の環境カウンセラー全国連合会(ECU)後援イベントについて、主催者代表であり、共催団体であるNPO法人福島環境カウンセラー協会会長の長澤利枝氏よりの事業報告を掲載します。
  また、共催団体である風人(かぜひと)茨城環境カウンセリング協会会長の佐々木進市氏より、本イベントのために提供された3つの楽曲について、「MAKANAIKAプロジェクト」として実施されたことの説明がありましたので掲載します。(井上竜仁

<事業報告>

NPO法人福島環境カウンセラー協会
会 長   長澤 利枝

「東日本大震災」から2年1か月を経た4月21日(日)、この日は50年ぶりの季節外れの大雪でした。私たちの復興再生事業『相双~苦難を越え〝環境・生活〟への創造』のイベントの日です。厳しい寒さと大雪の中、前日から泊まり込みで応援に来たECUメンバー6人、NPO法人神奈川環境カウンセラー協議会5人、その他のグループ、福島カウンセラーのメンバー、震災後に拡がったボランティアの皆さん総勢40人と、まちづくりをして来た地元の仲間、相馬農業高校の生徒たちと先生方の協力で、会場設営はたちまち出来上がりました。

 午前10時開会宣言。寒さにも関わらず多くの来場者で賑わい、それぞれのブースの展示、実演では、温かい人と人との輪が広がっていました。多目的ホールでは、風人茨城環境カウンセラー協会の佐々木進市氏と深谷慶仁氏らのプレゼント曲、「浜の松風」、「虹のレクイエム」、「竹とんぼの空よ」三曲を、私たち仲間の女性が歌って披露しました。会場には感泣する被災の方々がいました。地元相馬農業高校生たちが、このイベントに喜んで参加され、最後まで私たちと共に行動し、いつの間にか「主役」としてこの会を盛り上げてくれました。終了後、全員でのハイタッチ。「心ひとつ」になった瞬間です。

 思えば、震災のあの日から被災地の住民は、無我夢中で過ごして来ました。最近になり、ようやく「復興、再生」の意味が捉えるようになりました。先の見えない不安と闘いながらも、自分たちが動き始めなければ前に進めないと、強い思いを抱きました。この思いが、多くの皆さんの力に支えられて、つながりの花を咲かせられました。
 更に、被災地福島県南相馬市で実行出来ましたのも、ECU皆様の温かいご支援によるものと感謝を申し上げます。ありがとうございました。


<MAKANAIKAプロジェクトについて>

風人(かぜひと)茨城環境カウンセリング協会
会 長 佐々木進市

 「MAKANAIKA」は、風人茨城環境カウンセリング協会の、東日本大震災で被害や影響を被った方たちの自立を支援するプロジェクト名です。
 その趣旨は「地域の自立を目指して、みんなで幸福の種をまきませんか?」ということです。
 「まかないか」には、日本語で二つの意味が込められていますが,プロジェクトを、日本にいる外国人にも、また、世界にも発信していけるように、ロゴマークではMAKANAIKAとローマ字表記することにしました。


 1 「まかないか」に込められた思い


(1)一つ目の「まかないか」は「賄い歌」です。「歌」を「うた」ではなく「か」と読むのは,二つ目の思いの「花」の「か」という音を合わせたのです。
 「賄い歌」は、東日本大震災で被害や影響を被った方たちが「自分の心を癒すために、自分がつくり、自分が唄う」歌です。この意味で、他の誰かが自分のために唄ってくれる「応援歌」とその出発点が決定的にちがいます。「賄い歌」は「地域の自立」の主体である「自分」にとって「日常的に必要な歌」と位置づけます。
 しかし、ほとんどすべての「自分」は、作詞、作曲、演奏、歌唱など音楽のプロではありません。みんな素人といっていいでしょう。それで、そのときそのときのご縁に従い、さまざまな方から、様々な援助を受け、「自分の歌」をつくることになります。わたしたちは、必要な援助を拒みません。むしろ、そのような「ご縁の結実」が「まかない」そのものであります。
 この「まかない」を通じて「自分の歌」が完成していくことがプロジェクトとしての「賄い歌」の目指す方向です。

 (2)二つ目の「まかないか」は「撒かない花」です。これは具体的に花を撒くというよりはプロジェクトの趣旨である「しあわせのたねをみんなでまかないか?」という「問いかけ」の意味での「まかないか」の「か」を「花」に例えたのです。
 たねをまくということは、当然、花が咲くことを期待しているのです。それは最終的に、地域に花が咲く、つまり、地域が自立することを意味します。
 このように自分たちの願いが、地域の自立であるとはっきり自覚する象徴として、「花」に思いを込めたのです。
 また、西洋の結婚式で花嫁が花束を、お祝いに来てくれた方たちに投げる習慣があり、それを受け取った人は次に、結婚できる(しあわせがくる)という言い伝えがあります。
 また、同様に結婚式で、バージンロードに少女が花を撒きながら歩く、習慣がありますが、これは和風にいえば「お清め」の意味であると聞いています。
 このような、「花の」もつパワー(地域の自立を推進するパワー)も大切にしたいという思いも込められています。
 ですから、「花」は特定の花をイメージしたものではありません。

 2 ロゴマークの意味


 全体は二重丸です。これはそのままバッジとしても通用できるようにしたものですが、真ん中の○が青い地球を表しています。その周りの○は宇宙です。作者のデザイナー我田美福さんは、金色または黄色を提案してくれました。地球全体に「か」が撒かれることによって,自分たちが輝きだすという願いも込めたものです。


MAKANAIKAのロゴマーク
(デザイン 我田美福)

今回提供されたMAKANAIKA3曲
 浜の松風:作詞 佐々木進市 作曲 深谷慶仁
 虹のレクイエム:作詞 佐々木進市 作曲 田畑裕己
 竹とんぼの空よ:作詞 佐々木進市 作曲 田畑裕己